宮古島から福島へ 2000キロ

スタッフ:松本克也

2012年6月2日、プレマ(株)の出張所がある沖縄の離島・宮古島から、2000キロ以上離れた福島県相馬市玉野地区に、160世帯分の野菜ボックス(無農薬有機栽培・無農薬無肥料栽培の6品)をお届けしました。それは単に宮古島で採れた野菜を支援するという容易なことではありませんでした。

スタッフ:阿山一昌

現在プレマ(株)では、困難な状況下にある全国のお客様に安全で安心できるお野菜を提供するため、宮古島にスタッフの松本、阿山の2名を常駐させ日々精進しております。いままで無かったことを一から始めるわけですから当然、暗中模索の日々。加えて、昨年11月より最近まで続いた、戦後最悪ともいえる日照時間の少なさと、これまでに例を見ない悪天候は、本プロジェクトにとどまらず、宮古島全体の農業者に壊滅的な打撃を与えました。露地で無肥料自然栽培にチャレンジするも壊滅状態で無肥料・自然栽培のほんとうの厳しさを最初から体験することとなりました。

そして阿山が事故で骨折し入院・・・

(プレマ宮古島のブログより)

大切な相棒、阿山さんが6月2日に怪我をしました。
まさかの大腿骨骨折 で、通院診察した当日に即手術 を受け、恐らく先数週間の入院・・・

事故発生の現場は 「うたき」 の参道に敷くナフサ(琉球石灰岩を粉砕した砂粒)の購入手配に向かった採石処理場の駐車場 細かな砂粒が雨に混じって泥状の水溜まり ができていた所に足を踏み入れてしまって転倒 し、腰を強打!”どかっ”というすごい音がして振り返ると、相棒が倒れていました。

https://ameblo.jp/prema-miyakojima/

出荷前日、プロジェクトリーダーである松本から一本の電話がありました。

「福島に野菜を160軒分送る準備ができました・・・でもなんとか出荷できる段階になったので160個に仕分けしたんですがスカスカなんです。これでは福島の方が納得されないんじゃないかと心配で・・・」

なんとも自信なさげな声。悪天候で不作続きと阿山のケガなどでどうしようもない状況の中、独りで耐え、1人で畑にでて収穫し、準備を整え、やっとの思いで出荷まで辿り着けた彼の状況を伝えるため、支援先の代表の方に電話で宮古島の状況をお伝えしました。

それでも不安な気持ちでいた我々の想いとは裏腹に、宮古島に思いがけない手紙が届いていました

松本の想いは伝わっていました。

宮古島の困難な状況の中、それでも送ってくれた松本の気持ちを福島のひとたちはダンボールを開けた瞬間から感じてくれたのだと思います。

宮古島と福島が2000キロという距離を超えひとつになった瞬間でした。

お届けした先は、高線量で計画的避難区域に指定された福島県相馬市の玉野地区、
支援先の拠点として玉野地区で会社を営む大橋さんのもとへお送りしました。